蒼穹のファフナーEXODUS 第20話「戦士の帰還」
カテゴリ: 蒼穹のファフナー
 絶賛体調不良により大遅刻です。

 かろうじて仕事をするのが精一杯で、集中してファフナーのことを考えることも出来なかったのでご容赦下さい……。(>_<)


 先週に引き続いて、HAE後半と1期20話のオマージュ回でした。


 【ミールの意志】

 先週、アハトのアクセラレータが開いてSDPを発現しようとした瞬間に、どうやら剣司はファフナーとジークフリードシステム及びスレイプニールシステムの3重の負荷によって気絶したみたいです。(笑)

 ところが、咲良曰く「寝ながら指揮するなんてやめてよね」と言うように、傍目には目を瞑りながらもしっかり指揮している状態。

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 前々回から続くユング心理学における個人の意識構造で考えると、このおかしな状況もわりと理解できます。

 つまり剣司の表層意識(自我)は気を失っているものの、個人的無意識の部分で咲良やパイロットたちとクロッシングを続行し指揮も取っている。

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 さらに最下層の集合的無意識部分では、ウォーカーの同化攻撃を受けて剣司と同様に気絶していた彗と一緒に、竜宮島ミールとクロッシングしていた。

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 私はそう捉えていたので何の疑問もなく見ていましたが、一般視聴者へ特に説明もなくいきなりあんな場面を見せるのは不親切設計だと思います。(笑)

 しかしこうもユング心理学的解釈が出来るシーンを描かれるとなると、やはり総士とニヒトのCCTSが「アニムス」という名称だったのも、同じユング心理学で解釈して良さそうですね。

 そうすると、なぜ総士がニヒトと一体化していないのか、そして長物の武器を使わないのはなぜなのか。
 その理由が綺麗に理解できるんですけどね……。


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 竜宮島ミールが初めて、カノンの姿を借りて人の言葉を使い、自分の意志を表明した重要なシーンでした。

 カノンの後ろに並ぶ死者たちも、おそらくは剣司と彗に所縁の人々の姿を借りた「我々」つまりゴルディアス結晶に保存されたフェストゥムたちなのだろうと思います。

 ゴルディアス結晶に敵と味方の区別なく命が情報として蓄積されているのは、この「新たな共鳴」によって芽生えた「力」を生者と死者、人とフェストゥムが共に育てるために必要だったのだと、再認識させられました。

 なので、あのシーンを見てようやく竜宮島回覧板EXODUS第1号での、竜宮島が「理解し合うための場所」とはこういう意味だったのか、今後その結果として育てられた「力」の真価が発揮される局面が来るんだな、と思ったんですが……。

 そういうふうに受け取ってる人はほとんどいないみたいですね?(゜д゜;三;゜д゜)

 私の早とちりなんでしょうかね……もうちょっと様子見てみるとします。

 とはいえ、ミールが学んだという「新たな共鳴」は竜宮島の人々すべてにかかると思われますが、切っ掛けは恐らくファフナーパイロットたちの「今を生きるための戦い」がその共鳴を喚起し、ゴルディアス結晶を出現させたことだと考えられます。

 一方の「芽生えた力」とは、「未来のために必要な力がすべて揃った」と織姫が言ったように、パイロットたちが発現したSDPだと思われますが、それとは別に、ゴルディアス結晶の成長が頂点にまで達した時に、何らかの「力」が現れるとも受け取れます。

 これらの力がいったい何のために必要なのか……考えると怖い気もしますが、揃ったからにはきっと島と世界の未来が開かれるのだと信じたいですね。
 
  
 【心】

 守るためだろうとなんだろうと戦っている事実は変わらないと何度も言ってきたし、戦うからにはそれ相応の代償を伴うのが当然だと思っていましたが、それでもやはり美三香の変容はあまりに可哀想でした。

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 心が残っていれば総士のようにフェストゥムの身体を造ってまた元のように……ということになったとしても、単純には喜べないですね。
 人間としては一度確実に終わってるわけですから。(T_T)

 零央と美三香の淡い想いの行き着いた先がこれとか、さんまは本当に血も涙も無いな!(怒りの褒め言葉)

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 このまま新同化現象が進めば零央は全身が消え、彗は質量増大で自壊することになりそうですが、それまでに千鶴さんが緩和薬を……もう作っててこの有り様でしたね。
 戦いの負荷があまりに大きすぎました。

 とりあえずウォーカーは撃退できたので、島側でしばらく戦いは無いと思われますが、あの描写では恐らく逃げているであろうウォーカーのコアがどうなるか、それによってまた戦局が変わりそうです。


 それにしても……人が人として人のまま生きる物語では無くなったのだろうと7話の感想でも書きましたが、この先いったいどこへ辿り着くのでしょうね。

 どんな姿になろうとも、人である証の一つが「心」であるというのは、1期乙姫の「心をもつこと。それが私の選択」や、人の心とフェストゥムの身体の融合体である総士、フェストゥムに同化されても人の心が残る甲洋、といった存在で表されていますが、HAEで来主操という純粋なフェストゥムにも「心」があることが示されているので、今となってはそれだけが人とフェストゥムを分けるものではありませんが……。

 逆に考えれば、たとえフェストゥムであっても「心」をもっているのなら、いつか理解しあえる可能性があると言えるかもしれません。

 同じ「心」をもっているはずの、同胞である人間同士で理解しあえていないところが皮肉なものですけど。

 それはたぶん、「心」があるだけでは足りないからかな、と思います。
 悲しみを知り理解を求める心もあれば、憎しみに染まり否定を望む心もある。
 
 憎しみの心の最たるものが、グレゴリ型や残留思念であり、本来ならマークニヒトでもあったわけですが……。

 この先の世界と人類が選ぶのは、果たしてどちらの「心」なのでしょうか。

 それにしても、島と島外のパイロットたちは決して憎しみに捕らわれませんね。
 暉ですら怒りボルテージMAXに達しても、憎しみに完全に振り切れてませんし。
 
 「イグジスト」の2番の歌詞(憎しみは血を巡って)を聴いていたので、パイロットたちもやがて憎しみを覚えてしまうのかと危惧したものでしたが、杞憂に終わりそうで良かったです。

 一騎の器が歪む原因も、史彦と同じなら敵に対する憎しみかと思っていましたが、フェストゥムの森で彼らの命に理解を示した様子からして緩和されたか、もともと別の要因だったのかもしれません。

 「戦いに心と命を奪われない道を後輩に示せ」と言った史彦のセリフを考慮すると、やはり戦いで心が歪んでいるという可能性が高そうですが……。

 そうなると、「永遠の戦士」という未来の選択肢が、一騎にとって吉と出るか凶と出るか。
 
 永遠の戦士とは「命の果てを超えて生きる」らしいですけど、それはつまり「戦いは終わらず希望は果てしなく遠い」から、人の理を外れてでも生き続けろ、と言ってるようにしか聞こえないんですけど……。

 そう考えると「永遠の戦士」は当然否定されるべき概念のはずなんですが、厄介なのが「君たちを守ろうとする意志」とやらの存在で。(笑)

 うーん、現時点ではやっぱりまだ予想がつきませんね。


 【食】 

 長尺版1話のハワイでの戦闘シーンで、デルフィネ型がオリンピア・エンジェルスの機体を捕食するような動作をする場面がありましたが、それがようやくここにきて伏線回収されました。(長かった……)

 「生きる」ために必要不可欠な「食べる」という行為が、彼らに完全に理解されたということを、さらに芹が理解するというシーンでした。

 生命を慈しむ芹が、フェストゥムという生命の新たな側面を理解した場面ということで、本当なら良いシーンになるはずだったんですがどうしてこんなことに。(^^;)

 まあ、そうは言ってもフェストゥムもまだ今の段階なら人間の物真似レベルですけどね。

 相手(人間やファフナー)の捕食が彼らの生命活動に必須とは見受けられないし、もし本当の意味で彼らが人類の捕食者となる道を選択したら、共存の道は完全に絶たれてしまいかねません。

 植物化してフェストゥムの森を形成し、他の生命を食べることを選ばなかったと思われるミールの欠片たちとは対照的な進化です。(触れる人間は同化してしまいますけどそれはイレギュラーなので)

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 もともと芹は「Preface of HAE」で一騎と似た思考回路の持ち主とされ、敵を同化し自己を再生する能力も一騎と同じ(ただしニヒトも出来るので総士とも同じ)なので、元々マークザインで表現されるはずだった「生存の業」を芹で描くつもりなんでしょうかね?

 織姫が言った「島を離れれば治るわ。その時が来たら、迷わずそうしなさい」というセリフも、プラン・デルタが実行されずに終わったとはいえ、まだフラグとして回収されていませんし。

 てゆうか、仮にも「EXODUS」の名を冠した計画がこれで終わりとは思えないですけど。(^^;)

 それと、全然関係ないといえばないですけど、EXODUSのプロローグはハワイの「日食」で始まっていたんですよね。

 古代の人々が、太陽が何ものかに「食べられる」と考え恐れていた皆既日食という天文現象をタイトルバックに持ってきたのは、ただの偶然なのか、他にもいくつかの意味があるのでしょうか?

 
 【おかえり】

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 予想通りとはいえ、ちゃんと「ただいま」と言いましたね甲洋……。(涙)

 そしてカノンの最後のメッセージは――座標!(笑)
 1期の反転オマージュとして、今度は「蒼穹作戦後に行くべき座標が示される」という展開。

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 「N48 E135」はあの日のグーグルマップ検索ホットワードだったのではないでしょうか。(苦笑)

 ハバロフスクの南、派遣部隊との合流地点ですね。

 座標地点、そしてオープニングに追加されたマークフィアーの背景にある、海に沈んだビル群のカット。

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 大方の人が「希望の地って、もしかして残ってるという北海道の一部?」と思ったことでしょう。

 みなさんの予想が当たったのか否か、今後のストーリー展開が楽しみですね。

 本当に北海道(の一部)だとしたら、いよいよもって派遣部隊のみならず、物語そのものの「旅の終わり」という形で総士の言葉を実感しますね。
 アルヴィスという名の「箱舟」が出港したのは、北海道の帯広でした。

 日本の箱舟がかつての日本の地に帰港する……。
 十数年の苦難の旅を終えるに相応しいシチュエーションだと思います。

 当たっていればですけどね!(笑)
 
 
 20話の放送終了後に微妙な空気が漂ったのは、甲洋が帰還しても美三香が新同化現象で体を喪ってしまったり、ロボデザインのお二人が絵コンテを担当したので慣れたカットと違って見にくい印象を受けたり、EXODUSで死んだキャラだけでなくROLと1期の死者も姿を見せたり、ミールがカノンの姿を借りて喋ったりetc。

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 人によってはモヤモヤする要素がふんだんに盛り込まれていたことによる相乗効果(?)だったのでしょうね。(^^;)

 人とフェストゥムが近づくと言うことは、すなわち「生」と「死」が近づくことでもあります。(1期のテーマで言えば、ですが)

 それにファフナーは「北欧神話」と「キリスト教」がモチーフとなっているのはネーミングからも明らかであり、2つの世界観に共通する「最終戦争」とそれに伴う「死者復活」はありだと思っていたので、私は現状の死者が姿を見せたり言葉を発したりすることに抵抗はまったく無いのですが。

 むしろ、生者と死者が共に力を育むという総力戦が来たことで、本当にファフナーという作品を終わらせるつもりなんだな、という実感をひしひしと覚えています。

 一度死んだ者は生き返らないし、記憶は残された人の心に刻まれる、というファフナーの根幹は変わらないと思っているので、そこは信頼してこの先も見ていくつもりです。
 

 【今週の一枚】

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 倒れたママを守ろうとするトルーパーたち……も可愛いですね。

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 同じく倒れた暉を看病する真矢……前髪の上からタオルを当てる不器用さがなんとも言えませんね。
 暉が泣けてしまうのも分かります。(←おい)

 などなど、今回もたくさんありますけど、やはりこれには敵いませんでした。

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 フィアーの撃つエアメデューサ。(笑)
 
 そこには何も無いのに、ワームスフィアの応用でしっかりメデューサの射撃を再現するとはなんて律儀な……。

 大活躍のメデューサに比べて、ロングソードの不遇っぷりが涙を誘います。
 いつかカムバック……は無いでしょうね。 


 以下、コメント返信です。 
 

 
当記事内の画像は全て、
 ©MBS・FAFNER EXODUS PROJECT・XEBEC及び©King Record.Co.,Ltdに帰属します。




アルバトロス様

こんにちは。コメントありがとうございました!
そうですね、この罪は真矢にとっては内なる自分の、良心との戦いでもあるのかもしれません。

「神様は乗り越えられる試練しか与えない」とはマザー・テレサの言葉ですが、
真矢もきっとこの苦しみと痛みの向こうに答えを見出す力をもっているはずです。
私も一緒に見守りたいと思います!

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2015.11.19 / コメント: 3 / トラックバック: 0 / PageTop↑
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