久しぶりに
カテゴリ: 蒼穹のファフナー
 舞台で総士役を演じる高城さんのブログを読みにいったら、本編DVD視聴も佳境に入っていたようです。

 しかし、一騎役の武田さんにお会いして、「この人が一騎か!! この人が俺の左目を…いや、恨んでなんかない、、むしろ感謝しているんだ!!!」って…。(笑)
 気分はすっかり総士になりつつあるようですね。
 
 このコメントを読んだことと、短編が小説で発表されるという事を合わせて思ったのは、総士は本当に一騎を恨んだことは無かったのかな、ということでした。

 私がファフナーを好きな理由の1つには、人の黒くて暗い感情も描いているところにあります。アニメ本編では、かなり隠されていますけど。

 「GONE/ARRIVE」では一騎が史彦に「あいつらを倒すために、俺を育てたんだろ!」という酷い台詞を投げつけてますし、「RIGHT OF LEFT」では祐未が「ずっと病気だった父の事を、慕いながらも「いっそ早く亡くなって欲しい」という葛藤を抱えていた」という解説がありますが、読んだ時にはそんなこと書いてしまっていいのかと驚いたものでした。

 それらの感情は、本人にもどうすることも出来ない、考えてはいけないことだったかもしれませんが、そんな思いを抱かずにいられなかった事それ自体は、誰にも責められるものではないと思います。自分自身を除いて。
 人は願いと相反する望みを同時に抱いたり、思いと裏腹の言葉を口にしたり、押さえられない気持ちをそのままぶつけてしまったり、自分でもままならない感情に翻弄されてしまいます。私にもそういう経験は多少あるので、一騎や祐未の気持ちも分かる気がします。

 一騎の糾弾に史彦は「やめんか! 二度とその言葉を口にするな」と答えていましたが、「違う!」とは言えなかったところに、史彦の複雑な感情が聞いて取れますね。  
 まあでも、その後一騎は自分の過ちを認めて謝罪したのでこっちは一件落着しますし、祐未も自分への罰と父への理解を求めて参加したL計画によって、救われたと思います。
 
 話が戻りますが、小説版はほぼ一騎視点なので、総士があの時どんな想いを抱いたのかは書かれていませんが、たぶん、もし恨んでいたとしても、それは傷つけられた事そのものではなく、置いて逃げていかれてしまった事かなと思います。
 それも、自分が見捨てられたという恨みではなく、一騎に誤解をとく間もなく逃げられてしまった事にであって、一騎そのものへの恨みはやっぱり無いのかもしれませんね…。

 一騎は傷つけたことで負い目を、総士は同化しようとしたことで負い目を、それぞれ互いに抱いていたわけですから、アニメでも小説でも、一騎だけでなくもう少し総士の内面に焦点を当ててほしかったところです。
 総士は一騎に感謝していた、でもそれだけではなかったはず。 
 小説版では「一騎を安心させるため――醜い心を抱いているのは、お前だけではないと告げるため」に、総士は一騎に自分の暗い心を見せていましたが、その醜さとはどんなものだったのか、それが知りたかったです。

 DVD-BOXのインタビューで冲方さんは、人類とフェストゥムの表裏関係にある一騎と総士が「傷つけた者」「傷つけられた者」として、「ともにある」そして「そこにいる」というテーマに到達するためには、「清らかな感情だけを描くわけにはいきませんでした」と語っておられたように、人の感情は綺麗なものばかりではない、という当たり前の事実と真摯に向き合っているファフナーが好きです。


 
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2010.10.30 / コメント: 1 / トラックバック: 0 / PageTop↑
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