蒼穹のファフナーEXODUS 第9話「英雄二人」
カテゴリ: 蒼穹のファフナー
 「蒼穹のファフナー」という作品が、10年の時を超えてどんどん進化していく様を毎週見られる私たちファンは幸せ者ですね。

 能戸さんが呟いていた通り、「超次元戦闘」の名にふさわしい戦闘回でした。

 以前「希望としては”ファフナー無双”をやってみたい」(グレートメカニックDX18)と言ってましたが、やっと実現できましたね。おめでとうございます!

 そして戦闘と同時に、人間ドラマもしっかり描かれているのがファフナーの素晴らしいところです。


 【夢】

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 「平和な夢は見られたか? 一騎」
 「よく寝た。良い夢だった……たぶん」
   
 一騎が前回の感想で書いた予想通りの答え方をしたので笑っちゃいました。
 やっぱり一騎の思考や言動は、私にとっては想像しやすいです。

 総士の思考はあい変らず分かりませんが、彼なら「良い夢」ではなくはっきりと「平和な夢」と聞くだろうなと予想してたので、珍しくここだけ彼の思考にクロッシングできました。(苦笑)

 せっかく見た夢をまたぼんやり忘れてるようですが、もしこの先一騎が総士と別れることになったら、その時に思い出すかもしれませんね。
 口に出して言うかどうかは分かりませんが。
 
 まあ、もし言うとしても内容をこまかく話す性格じゃないしほとんど忘れてるだろうから、せいぜい「平和な夢の中にみんながいて、お前がいた」くらいが関の山かと思いますけど。

 というか、総士こそいつの間にか寝てた?

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 彼の夢のほうが気になります。

 *能戸さんが夕方呟いていましたが、総士は寝過ごして一騎を起こせなかったそうです。(笑)
   

 【救世主】

 HAE公開日が決定した頃の記事(2010年7月18日)でも言及してましたが、ファフナーは英雄物語と同時に救世主物語であり、救世主とは英雄の一側面なんですよね。 

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 1期でも一騎とマークザインはザルヴァートルモデルとそのパイロットとして救世主的活躍をしていたことはしていたんですが、リミッターを解除することでここまではっきりと「人類救済」という救世主的側面を全面に出してくるとは思わなかったのでびっくりしました。

 マークザインがなぜあんなスリム(笑)に生まれ変わったのかと言うと、別に一騎が母性的だから女性的フォルムになったわけではなくて、十字架に磔にされたキリストの痩身(痩せた体)のイメージなんですよね。
 冲方さんは「犠牲者」と言葉を濁してましたが。(苦笑)

 そしてパイロットの一騎は髪の長さも相まって、茨の冠をかぶった「磔刑のキリスト像」と受け取れます。

 実際某スレではシュリーナガル市街同化後の一騎のシーンを「十字架に磔にされたイメージ」と指摘した意見を見かけました。能戸さんと冲方さんのインタを知ってたのか知らずになのか、なかなか鋭いですね。

 いや~、しかし冲方さんがこれまで救世主のイメージを重ねていたのは戦闘という表舞台で活躍する一騎より裏舞台で指揮していた総士の方だったので、ここまであからさまに一騎にキリスト像を重ねてくるとなるとホントにヤバいですね……。

 とはいえ、一騎だけでは今回の救済行為もできなかったわけで。
 ザインの光の救済の裏には、ニヒトの闇の破壊があってこそでした。

 誰がどう見ても強大すぎる二人の力。これでは二人が引き離されるのはむしろ必然な気がするくらいです。


 【祝福】

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 「守るよ、みんなを。それがたぶん、まだ俺の命がここにある、理由だから」

 「これが俺の祝福だ!」

 みんなを守るために残りの命を使って戦う、それが今の一騎の「祝福」だという一応の答えが出ましたね。
 でも、これが最終的な彼の祝福では無い気がします。

 てゆうか、「戦うことしか出来ない」から抜け出てないじゃないですかー。(棒)
 いやまあ、「守ることが戦うことであり」(2話モノローグ)一騎にとっては戦うことと生きることはほぼ同義ではあるんですけどね……。

 短冊の「生きたい」=戦いたい、「生きる」=戦う、というのは極端な解釈かもしれませんが、守るためだろうと何だろうと戦ってることは事実なわけで。
 一騎ほど良くも悪くも「戦士」という言葉が似合う人間もそうはいないと思います。

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 別に一騎に戦うなと言ってるわけでなくて、「(戦いを)終わらせる方法があるなら、俺も知りたい」と自分でも言ってたのですから、それを探した上で改めて世界を祝福してほしいと思います。
 
 早々に一騎が祝福を決めたことで、逆に私が予想していた「世界への祝福は一人一回ではない」という可能性がより深まった気がします。

 すでにフェストゥムを祝福した総士も、EXODUSで再び「どう世界を祝福するの」と問われているので、たぶん彼も「痛み」に連なる新たな祝福をすることになると思われます。

 まあ総士のことだから、改めてまた「痛み」で祝福するかもしれませんね。(笑)
 次のイベントのタイトルも「痛み」ですが、そろそろ次のステップに上がってもいいと思うのは私だけでしょうか。

 それとこれだけ「守る」という単語を頻繁に使われると、ひねくれ者の私は少々偽善的だという印象を抱いてしまいます。

 守るための戦いだからと言って決して免罪にはならないはずですし、総士のモノローグも敵から奪われないためにこちらが全力で奪い続けたことを、おそらくは肯定していないはずですしね……。


 【一騎】
 
 私は自分が個として存在し続けたいがために同化大嫌い(苦笑)なのですが、今回のマークザインの同化現象吸収を見ていると、少なくとも一騎とマークザインの同化は要するに「異質な他者を内包する」、そして「無に食われかけた人間を存在に引き戻す」という、本当の意味で(というか人間らしい)「祝福」なのだなあ……と実感しました。

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 そんな同化ができるのは、まさに「フェストゥムの力で生きてる」つまり「フェストゥムという他者を自分の一部として内包している」人間だからでもあるんですよね。

 ところが一騎はフェストゥムに感謝するどころか、いまだにわだかまりを抱いている。それを示しているのが4話に続く8話でのろくろ失敗シーンでした。

 フェストゥムの力で生きてると自覚してなお一騎の心はまだ歪んでいることの示唆ですが、来主操に目を治してもらい、総士を返してもらったにも関わらず、まだフェストゥムに抱いているわだかまりとは何なのでしょうね?

 多くの仲間を奪われた憎しみや敵意が消せないのか。
 それとも、あまりにフェストゥムとの戦いを続けたせいで歪んだ心が元に戻らないのか。(「戦えば戦うほど歪む」小説版史彦) 
 ここら辺の彼の心情は、手掛かりが少ないので現時点ではさすがに分かりかねますが。

 HAEを経た史彦が「俺はもう歪まない」と言っていたように、彼は島に生かされた命であることと、おそらくはミョルニアの最後を受けて、ようやく紅音の死と彼女がフェストゥムに与えた祝福を受け入れ、紅音を守れなかった自責の念と敵に対する憎しみを昇華できたから真っ当な(笑)器が作れるようになったと思われるので、そう考えるとやはり一騎の抱いているわだかまりの大きな部分は敵に対する「憎しみ」なのかな……と推測してますが。

 イグジスト2番の「憎しみは 血を巡って 身体はすり減った」という歌詞は、ニヒトに乗る総士が残留思念とニヒトそのものから受ける「憎しみ」に苛まれつつ戦いながら寿命を縮めるものだと単純に思っていたのですが、一騎側にも憎しみの要素が無いわけではないのが不安ですね。

 さらにイグジストのPVでは、ザインをイメージしたような白の滴に、ニヒトをイメージしたような紫の色が混ざり合って始まり、最後にはその紫色が分離して、白い滴は残るというものでした。
 PV画像は何回も見てないんですが、確かそうだったはず?(汗)

 あれはザインとニヒトがクロッシングしてツインドッグで戦うというイメージなのか、それともザインがニヒト(憎しみ)に染まり最後は元に戻るという意味なのか。
 PVは柘榴がモチーフで花言葉が重視されてるようですが、あの映像にも何らかの意味がありそうな気がします。 

 ちょっと話が逸れましたが、とにかくこのわだかまりを消して歪まない器を作るためにも、一騎は人類のみならずフェストゥムとも再度向き合わなければならないと思うのですが、そのためにはやはりフェストゥムにして三人目の救世主、来主操に会うのがいちばん良い方法なのかもしれませんね。 

 しかし、これほどの規模ですべての同化現象を吸収(=罪を背負う)していたら、もう完全に一騎の命は風前の灯火……。

 とりあえずはマークザインから降りることはできると思いますけど、肉体の同化現象は待ったなしですね。

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 「そこにいるな? 一騎」
 「ああ。まだ機体に食われたりしない」

 「絶大な力をもたらす代わり、乗り込んだ者を貪り食らうことを虎視眈々と狙う」(Preface of HAE)マークザインが、自分を有用に使ってくれるからと言って一騎の命を守るなんて甘っちょろい機体じゃないのは変わらないようで安心しました。

 敵と戦いつつ、自分が駆る機体とも、己の精神と肉体を賭けて戦いながら乗るというシチュエーションに燃えますよね?(酷……)


 【総士】

 あいかわらず美しいのに、そこへ酷薄な態度をするものだから怖いのなんのって。(笑)

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 リヴァイアサン型改に砲撃される寸前でも表情を変えなかったのは、

 ①一騎が来ると分かってたから
 ②砲撃くらっても同化して利用するつもりだったから
 ③虚無に引きずられかけてたから
 ④自分もフェストゥムと同じだと思ってたから

 などなど、色んな意見が飛び交っていますね。(笑)
 やっぱり総士って分かりにくいですよね?(苦笑)

 まあでも、ひとつだけ分かったような気がしたのは、総士は自分がフェストゥムであることを、帰還後から受け入れてたんだろうな、ということでした。
  
 そもそも、「左目が見える自分→フェストゥム化した自分」ということで、一騎にもらった傷と痛みに加えて左の視界が無いことが、人としての個を確立させるよすがの一つのはずだったのに、それが「戻った」ということは、フェストゥム化した過去の自分を受け入れたということであり、実際身体はフェストゥムなので、もうフェストゥムになることを恐れる必要がなくなったんだな……とは思っていたのですが。
 
 それでも、人としての証である「左目の傷」を残すところが総士の総士たる所以ですね。

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 しかしこんな戦い方をしてたらほんとにフェストゥムの憎悪と怒りを一身に受けますよね……彼にとってはそれが狙いであり、かつ祝福なのかもしれませんけど。

 一騎と総士の戦いは命を使い尽くそうとする悲劇的なものではありますが、それでも本人たちは覚悟の上なのでまだマシなんじゃないかと。

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 代償を知らずにパワーアップした後輩たちの方が、私には不憫に思えます。

 
 【真矢】

 カノンに引き続き、真矢も泣かせた酷い男、真壁一騎。(苦笑)

 別に私はカプ厨ではなく、むしろ一総原理主義者(笑)なのですが、こうまで何度もヒロインたちを泣かせる一騎はどうにかならないものでしょうか。

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 一騎が来たあとの真矢の表情に、少しでも同胞殺しから救ってもらえた喜びが混じってるかとキャプしまくりましたが、驚愕と悲痛と絶望の表情しか見当たりません……。

 とはいえ何度も繰り返してますけど、真矢もカノンも一騎がこういう男だからこそ好きなんでしょうから、すべては一騎が罪深すぎるのがいけない、ということにしておきます。
 

 【CCTS】

 今回の私的最大萌えポイントはずばり、CCTS分解の一連のシーンです!(←またかよ)

 能戸さんは「CCTSがバラけて、中から出てきたマークザインのスタビライザーが徐々に上がっていくとこと、うっかり自分も寝てて一騎を起こせなかった総士」

 だそうですが、私のイチオシはニヒトのANIMUSの分解シーンとVOLUNTASから出てきたザインが空中でルガーランスをキャッチするシーンです!

 この日は7月8日。北半球は夏です。

 ザインの下に見える山々はカラコルム山脈であれば8000m級、ファフナー世界ではヒマラヤ山脈は消滅してるのですが、もし最西端が残っていたとしても5000m級の高峰であり、夏でも万年雪があります。

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 先行するルガーランスに近づき、
 
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 見事にキャッチ!

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 同化!

 このわずか数秒の間に、下に見える山脈がどんどんアップになっています。相当なスピードで降下してるのが背景からでも分かります。

 そして問題のANIMUS分解シーンを見てみると……。

 総士が寝過ごした(笑)ので、ブレーキ用のスラスター噴射。
 
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 直後にキャリースラスターの先端部分の分離ボルトが爆発!

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 一気に破砕して中からニヒトが現れます。

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 先端の黒い三角コーンはヒートシールドで、大気圏再突入には必須です。

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 モニターだと先端部にスシ詰めだと思われたニヒトは、さらに後部のシリンダー状部分に詰め詰めだったようです。(笑)

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 内部の貨物(笑)に影響が及ばないよう完全にバラバラになるCCTS。

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 バラバラになった破片が空気抵抗を受けてそれぞれの方向に回転を始める。

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 加速するニヒトの背後でもまだ回ってる破片。ここまでやるともう頭おかしいレベル。 (←褒めてます)

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 これほんとに週間アニメですか???

 前回のCCTS打ち上げシーンでも、海上に出た瞬間の噴射炎がほぼ実写のロケットそのままでしたし、今回の分解シーンも破片がバラバラにくるくる回る様子は、大気圏に突入して燃え尽きる探査機やシャトルの映像を見てないと作れないと断言していいほどのリアリティがありました。

 つまりどういうことかというと、航空宇宙オタにはたまらないシーンだということです。(笑)

 コンテと作画と撮影のスタッフが生み出した迫力の超映像だと思います。本当に素晴らしいです!


 ちょっとまとまりが無いし他にも色々と書きたいことはあるんですが、とりあえずはこの辺で。


 
当記事内の画像は全て、
 ©MBS・FAFNER EXODUS PROJECT・XEBEC及び©King Record.Co.,Ltdに帰属します。
  
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2015.03.09 / コメント: 2 / トラックバック: 0 / PageTop↑
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