蒼穹のファフナーEXODUS 第14話「夜明けの行進」
カテゴリ: 蒼穹のファフナー
 とうとう今度こそ本当の、「最後の時間」が始まりましたね……。

 12月25日のクリスマスに完結することになったEXODUS。
 救世主の誕生日に、最後に生まれるものはなんなのか、見極めたいと思います。

 それにしても、番組表ではちゃっかり「新」マーク付けてましたが、私は知ってるのですよ……1クール最終回に「終」マークを付けなかったことを。
 BS-TBSなんか「新」すら付いてませんでしたね。(^^;)


 先行上映でカットされた14話ラストは確かに「大事件」でした。
 台本を貰った時の役者さんたちも、さぞ驚いたことでしょうね。

 分割2クールになったことで13話と14話の間に半年のブランクがあったことは、今回14話の作劇と視聴者に与える印象に、かなりの効果を発揮したと言えるでしょう。
 要するにブランクを逆手にとって特大爆弾落としたわけで……いやはやほんとに恐れ入りました。


【広登】

 1話のエンディングで出撃する時、光の中に消えていくカットを見た時に、これはもう完璧死亡フラグだろうと思わせておいて1クールをピンピン生き残り。

 第二世代のリーダーとして外の世界に赴き、芹と乙姫のために希望を持ち帰ると約束。

 外の世界の惨状にも目を背けず暉の傷ついた精神を支えながら、軍人のビリーやアイそれに難民の子供たちとも触れ合いをもち。

 人類軍とも信じあい希望を探せる、やがていつかはフェストゥムとも……と確信したであろうその瞬間に。

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 非情の一撃。

 広登にとって、この瞬間に死んだことが救いや幸せだったのかは分かりません。
 この結末でも、「来て良かった」と言えるのかどうかも。

 それはたぶん、残された者が想い、考えることでしかないのでしょうね……。

 エンディングは今回限りの特別バージョン。

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 浮かぶ夜空。立てこもった放送室。希望を掲げる教室。
 喫茶楽園。消える蛍。灯が落ちる堂馬食堂。遠ざかる島。
 
 シーンの繋ぎに切り替わりと同時に視点移動を使ってるので、これは広登の所縁の場所の回想カットだけでなく、やはり彼の魂が竜宮島という「帰る場所」にある思い出の地を巡り、そして島の空の彼方へ消えて行った、という演出なのかなと思います。

 ファフナーでは「本当に魂が実在しているのか、フェストゥム側にも分からない(HAEブックレットP50)」そうですが、私はあると信じたいです。

 5話で芹と話を終えた時に舞い上がった蛍が、14話で水面に舞い下りて光が消える。

 この演出もね……本当は薄々分かっていたから5話の感想で「他に意味があったら嫌ですよ」と書いたんですけど、こうもしっかり演出で答えを見せられると、つらいけど感心せざるを得ませんでした。

 ちなみにこの蛍は本物だとしても、エンディングの蛍などは恐らく「命の光」というイメージだと思われるので、今後もし作品の中で季節が進み夏が終わっても、蛍のような光は現れるんじゃないかと思っています。

 半年前の13話の感想で「広登がこんなに希望を見失わないのは、1期10話の立てこもり事件があったからだ」と書いてましたけど、もしこの13話と14話が連続していたら、私はショックのあまりしばらく使い物にならなくなっていたことでしょう。(苦笑)

 よりによって、その「放送室」と「希望を掲げる教室」をエンディングに使うなんて……。

 ファフナースタッフがあい変らず鬼畜で私はとても嬉しいですよ。(褒めてます)

 放送直後は胸の一部にぽっかり穴が空いた気分で泣くこともありませんでしたが、2日経って書きながら実感したのかちょっと涙が……。

 視聴者の私でさえこれですから、次回以降に竜宮島の仲間たちが彼の死を知ったら果たしてどうなってしまうのでしょうか。

 しかし彼らにはまだ悲しむ暇すら与えられず、目の前で始まる交戦規定アルファによる対人戦闘を生き延びなければなりません。

 次回でPVに出ていた被弾するマークジーベンのシーンが来るんでしょうね……しかしあの様子だと派手に爆発してるので、真矢はかろうじて無事でも機体がかなり損傷しそうですが。

 それにしても本当にきついものですね……。
 11年越しでキャラクターの死に立ち会うというのは。

 一騎と総士が死ぬのはもう嫌というほどシミュレーションしてるので、今回時間を置いて不意打ちを食らった広登の死の方が衝撃が大きいのかもしれませんが。
 
 それでも、視聴者のほとんどは広登に生きていて欲しかったけど、転生したり生き返って欲しいとは思わないですよね。
 それこそがファフナーであり、ただ一度きりの「命」の重さと尊さだと分かっていますからね……。

 それに広登の人生はこれで終わったわけではないんですよね。

 彼が残したものと彼の意志を、残された者がどう受け継いでいくかと自分に問い、その答えが出た時にこそ、彼の人生は完結され、残された者たちの記憶の中で再び生き続けるのだと思います。
 

【事象の地平線】

 改めて聞くとそんなに難しい話でもないような、そうでもないような。(笑)

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 「地平線のこちら(存在)に無はなく、あちら(無)に存在はない」というのは、天文学的にというか物理学?的にも正しいと思われる説なんですよね。

 我々が存在しているこの宇宙では、一見何も無い空間に見えても、突然素粒子が出現しては消えるという現象が観測されているので、厳密にはこの宇宙に絶対的な「無」はないのではないか、という話を見たか読んだかした記憶があります。

 あ、調べたらWikiの「無」の項目にも載ってました。

 総士の言う「存在と無」は概念的であり、かつ未知の生命体の未知の物理法則に基づく未知の次元レベルでの話のようなので、ちょっと性質が違うとは思いますが……。

 てゆうか、私はいまだにフェストゥムを「生命体」と言うのに若干の抵抗がありますけどね。
 
 地球にいる実体化したフェストゥムは別ですけど、まだ実体化してないフェストゥムは無に「いる」とさえ言えない状態なので、それは本当に生命体なのかという定義からして(ry
 
 「彼らの世界に触れるには、彼ら自身に触れるしかないということだ」

 この総士のセリフを聞くと、冲方さんが成田に講演に来た時に「日本の感性や物語を理解するには日本人に同化するしか理解できない」と言ってたことが容易に思い出されて、これまた私は反発したくなるんですよ。(笑)

 同じもの同じ存在にならなければ理解できないなら、「相互理解」なんて永久に不可能だろうと。

 異なる者同士が理解し合うからこその相互理解であって、同じものが理解しあってもそれは同じになっただけで理解ではなくただの同化だ、と私は頑なに思っていますのでね。(苦笑) 

 正確には冲方さんは「知識ではなく日本人の生活の中で身に付く態度」が「日本の物語」だと言っていたので、要は完全に同じものになれと言ってるんじゃなくて、「そこへ飛び込んで身を以て体験して知れ」と言ってるんですけど、分かってはいても私の反発心は止まらない。(笑)

 この先、一騎がフェストゥムの世界に行くことで、この冲方さんの主張を体現するはずですので、私のこの反発と信念をどうやって覆して納得させてくれるのか、今後が楽しみです。

 そもそも「同化」という言葉のチョイスが悪いんですよ……もっと他にないんですかね……まあ「祝福」とも言いますけどね……いまや祝福のバーゲンセールだし……ブツブツ。

 とはいえ、1期まではフェストゥムの「同化」という名の祝福に合意すると、「目に見えない無数の粒となって、宇宙を漂う塵となって」(BD-BOXブックレットP159)いたはずですが、総士という存在の調和を得て再びこの世に帰ってきた人間を指標としてか、彼の母である皆城鞘の人格再構成の可能性までも示唆されているので、もはや「存在→無」へのベクトルしかなかった時代は終わり、一時的ではあろうものの「無→存在」へも可逆になりそうな雰囲気バリバリですが。


 【永遠の存在】

 私は総士がマークニヒトとセットで「虚無」の概念だと認識していたんですけど、どうやら「痛み」という彼の祝福の概念そのものとして別個に認識した方が良いんでしょうか?

 あ、でも「祝福を果たそう……マークニヒト」というセリフがあるから、やっぱりセットで「痛み」と「虚無」の両方の概念として認識していた方が良いのかもしれませんね。

 ところが今回、総士は永遠の「存在」だと言われて「!?」と混乱してるわけですが。(苦笑)

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 ここにきて一騎が「無」と向き合い、総士が「存在」を示されたのも、要は「相互理解」に必要だからなんでしょうね。

 ファフナーにおいて命は「永遠であることをやめた」からこそ、限りある「嬉しくて悲しいおとぎ話」なのだと、1期15話で乙姫が語っていました。

 総士がエメリーに示された運命と未来――フェストゥムに痛みを与え続ける永遠の存在としてこの世に居続ける――というものは、作品的に本来は是とされ得ないはずのもので、本人も当然「人として生き命を終える。それもそう長くはない」と軽く拒絶したわけですが……。

 私が先行上映を見て大ショック(笑)を受けたのは、もしかしたら総士が一人で永遠の孤独を背負うことになるんじゃないかと、以前からちょっとだけ危惧を抱いていたからでした。

 なので先回りして、「相手の存在と記憶が自分の中にあれば決して孤独ではない」なんてカッコつけたことを以前書いたんですけど、いざ「永遠の存在」だなどと言われると、記憶をよすがに終わりのない永劫の時間をたった一人でこの世に居続けるのはあまりにも残酷ではないかと……。

 まだこの先どうなるのか全く分からないので、先に心配しすぎても仕方ないといえばそうなんですけどね……。
 1話で本人が「もう僕はこの世に居ないだろう」とか言ってるし……。
 
 でもこの先は、もはや地球レベルで「最後の審判」並みの破滅が待っているのが明白なファフナ―世界なので、人としての生を全うするなんてのは高望みになってしまうんでしょうね……。

 そもそも、すでに後輩が18歳の若さで旅立ってしまったからには、一騎も総士も命の使い道どころか命さえ惜しまなくなってしまいそうですし……。

 でもそうなったら、まさに「真っ暗な世界」へまっしぐらな気が……。

 冲方さんはなあ……有限の命を讃美しつつも、なんだかんだで永遠の絆を憧憬してるからなあ……。
 一体どうなるんでしょうね……。


【一騎】

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 「俺に出来るなら、何でもやります!」

 おいおいそこは笑顔で言うところじゃないだろ……とツッコミたくなりましたが。(笑)

 手前味噌で恐縮ですが、じつは私が1期の本編補完に自分で書いた小説の中で、これとほぼ似たセリフを一騎に言わせたことがあったのでした。

 二次創作とは言え、このキャラクターはこういう時にどういう言い回しでセリフを言うんだろうと悩みに悩んで書いたものと、本編でほぼ同じセリフが使われると、多少はキャラクターの心情に添えたのかな……と嬉しい気持ちになります。自画自賛ですけどね。(笑)

 ちなみに1話カノンの「嫌いではない」は、完璧に同じセリフを言わせてました。
 カノンの性格なら好きだと直接言えずにこう言うだろうと思っていたので、先行上映で初めて聞いた時、内心ガッツポーズでした。(苦笑)
 
 いつものごとく総士のセリフはまったく予想がつきません。
 今回も「言いたいことがあれば、口にするといい」って……「口にするといい」って……そんな古めかしい言い回しはどう頑張っても私には想像つきませんよ。(笑)

 で、何が言いたいのかというと、別にただの自慢ではなくて、19歳になった一騎にも変わらない部分があるであろうと個人的に分かったつもりになって考えてみると、やはり今回の広登の死は、派遣部隊の中でいちばん大打撃を被るであろう暉と、二番目に影響を受けるのは確実に一騎だと言えるなと。

 1期はもとよりHAEでも「いなくなるのは俺一人でいい」と言っていた一騎が、仲間の死にショックを受けないわけがないんですけど、たぶん視聴者が思う以上にダメージを受けるんじゃないかと思います。
 それがアニメで描かれるかは分かりませんけどね、何しろ尺が無いし、戦いは止まらない……。
 
 一騎はアザゼル型と戦っていたので助けられるはずもないのですが、そういう事実は大きな問題じゃなくて、救えなかった自分を許せるかという……。

 アザゼル型には大勢の人を殺された怒りをぶつけられましたが、広登を殺したのは同じ人間だという現実も、一騎の無力感をさらに煽りそうですがどうでしょうね。

 たぶん、そこらへんの葛藤は全然描写されないと思いますけどね!(笑)
 何しろ尺がですね……。
 それに一騎も大人になったので、強烈な感情を表面的には出さなくなってるかもしれませんし。
 群像劇は描くべき人物が多すぎて、心情描写が少なすぎるのがやはり難点です。
 
 そしてここからが本題なんですが(遅いっ!by零央)、13話で一騎の万能感は誤りだと断言したことについての補足として、あれは別に彼が万能感で傲慢になってるとかそういう意味ではなくて、その万能感ゆえに人を守りきれず救えない一騎の心が傷つき、さらにはもしかすると一騎自身をも破滅に追い込んでしまうのではないか、という意味での「錯誤」という表現なのでした。

 冲方さんのツイッターの発言だけを見れば本来の正しい万能感のはずなのですが、公式サイトでの「変性意識」の解説を読むとちょっとニュアンスが違うんですよね……。

 ファフナーでは「力」は悪いものではありませんが、それは「正しく」使われること前提なので、その「力そのものに同化される」と弓子に予言されている現状、やはりただ単純に今のこの「万能感」を良いもの正しいものとして受け取るには疑問が残ります。  


 今週の15話は果たしてどうなるんでしょうね。
 できれば1話につき1か月ほどの猶予が欲しいんですけど。(笑)

 荒野でのアザゼル型との戦闘は、おそらくは本格的なものにはならないんじゃないかと予想してます。
 根拠としては、PVで一騎の「みんな見捨てられた……同じ人間に」というセリフがあるからです。

 15話でフェストゥムの世界に行き、すぐに帰って来てみんなと合流してこのセリフを言うとしたら何とも忙しない。(苦笑)

 それと、アザゼル型の目的がエスペラントの推測通りアショーカのコアであるなら、現時点でまだリスクが高いであろうザインニヒトとガチ対決をする必要はないわけで。

 通信が読まれてることを前提に第19キャンプでザインとニヒトが迎え撃つ作戦に出ましたが、結果的にはアザゼル型の思惑通りにコアから離れた状況になっているのがちょっと気がかりです。

 アザゼル型が人間的な戦略思考を持っているなら、ザインとニヒトの迎撃すら既に計算済みで、逆に自分が囮としてザルヴァートル2機を引きつけて足止めする役をしそうですが……。

 まあ、さすがにそこまで人間的だったり戦略立ててたりはしない……ですよね?


 しっかしこんな状況で……萌えも和みもあったもんじゃない……なんてことはない!(笑)

 私にはまだ、派遣部隊の癒し系女子オルガちゃんがいる!

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 手当は任せて!

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 作戦会議にもしっかり参加!

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 最後の1枚は、まるで見てはいけないものから目を逸らしてるような……。(苦笑)

 
 いつも以上にとっ散らかった感想ですが、まあ私の書くことはだいたいこんなもんなので。(^^;)
 物語に沿った感想や真面目な考察は他の方にお任せします。

 これでもこの記事に13時間は掛かってるんですよ。
 しかも14話は先行上映でほとんど見たのにこの有り様なので、15話以降はもっと時間が掛かること請け合いです。
 
 それでは今回はこの辺で。



 当記事内の画像は全て、
 ©MBS・FAFNER EXODUS PROJECT・XEBEC及び©King Record.Co.,Ltdに帰属します。
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2015.10.06 / コメント: 0 / トラックバック: 0 / PageTop↑
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